2017.7.17

透明水彩の技法いろいろ

やさしい透明水彩画教室では、体験教室の方にまずやっていただくことがあります。
透明水彩って、どうやって描くの?何ができるの?どうしたらいいの?そんな疑問や不安を解消するものです。
経験者の方も、基本に帰ってたまにやってみてください。新しい発見があるかもしれません。

透明水彩の技法いろいろ

八つ切りの画用紙を8等分に折り、8つの技法にチャレンジしてもらいます。
(技法の実験ですので、色はご自分の好きな色を使ってください。この表のままする必要はありません。
また、実験ですのであまり「いい絵にしよう!」と意気込むのではなく、軽い気持ちで楽しんでもらえたらと思います。)

実験しながら、「これはあれを描くときに使えるのでは?」「この技法を使ってどんな絵が描けるだろう」と考えてみましょう。

では左上から紹介していきますね。

ふつうにぬる

まずは何も考えずにふつうに塗ってください。それから、細筆も使って、いろんな線やタッチを描いてみてください。
細い線・太い線・点々などなど、筆の使い方によって色々な線・タッチが作れます。

ウェットインウェット

その名の通り、濡れてるところをさらに濡らします。
上の段は、水だけつけた筆で紙を濡らして、乾かないうちに絵の具を落としています。
下の段は、色を塗り、その色が乾かないうちに上から色を落としています。

グラデーション

上の段は、右にいくほど水の量を増やして薄くしています。濃→淡のグラデーションです。
コツは、一番右にいく頃にはもう水だけぐらいの気持ちでやることです。
下の段は、朱色からだんだん黄色になっています。色を変えるグラデーションです。
こちらも、一番右にいく頃にはもう完全な黄色にするつもりでどんどん絵の具の分量を変えていきます。
こちらの方が難しいです。

スパッタリング

筆にたっぷりと水と絵の具を含ませて、弾き飛ばします。当たり前ですが、力を込めるのは下方向に弾くときだけ、ということを忘れずに。筆を振り上げるときも勢いよくすると、そこらへんに絵の具が散らばります。
下の段は、ウェットインウェットの応用です。紙を濡らしてからスパッタリングします。他にも、絵の具をふつうに塗ってから、水だけつけた筆でスパッタリングしてみたり…
筆でなく金網と歯ブラシでもできます。

にじみ

となり合う色のにじみ。色を塗って、乾かないうちにとなり合うように違う色を塗ると、境界がぼや〜っとします。

洗い出し・ふきとり

色を塗り、乾かないうちにすぐティッシュなどでふき取ると、色がほとんど取れます。
色が乾いてから、色を抜きたい部分を水だけつけた筆でこすり、出た色水をティッシュで押さえると、ほぼ紙の白に戻せます。

失敗した時の修正にも使えますし、細かいハイライトを入れるときも使えます。

MEMO

洗い出しのコツは、
・コシのある筆を使う(羊毛などの柔らかい筆より、ナイロンのような人工毛の筆の方が洗いやすい)
・しつこめにこする
・出た色水をティッシュで押さえる(こすらない)
・洗いすぎて紙を痛めないように気をつける

ソルト技法

色を塗り、乾かないうちに塩を少量撒きます。乾くと面白い模様になります。
コツは、絵の具と水をたっぷりめに塗っておくことと、塩を撒きすぎないこと。
濃い色の方が白抜きが目立って分かりやすいです。
水加減によってどんな模様になるか変わります。

最後は自分でも技法を考えてみよう

ここまでで、一口に透明水彩絵の具といっても、色々な使い方があることがわかりました。最後は、自分で何か考えてみてください。
…といっても、急にはむずかしいかもしれません。
もし分からない場合は、見本に描いてある「スクラッチ」を試してみてください。
絵の具を塗って、乾かないうちに筆の柄や爪で引っかくという技法です。

この他にも技法はたくさんあります。
透明水彩といえば、「失敗したら戻れない」「繊細」のようなイメージがありますが、実はそうでもありません。本当に色々な使い方ができます。
一つの手法だけにこだわらず、いろんな描き方に挑戦してみたら良いと思います。
手軽ながらも奥深い透明水彩画、ぜひあなただけの表現を見つけてみてください。

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